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2004.11.29

ザ・バード

 通勤途中、道の真ん中で妙なものを見つけた。あまり鳥の容姿に詳しくないので自信はないのだが、どうもカモメらしき鳥が天下の往来を塞いでいる。歩道のど真ん中に、実に堂々とした態度で、ボテッと座り込んでいる。
 歩道と言っても、場所は橋の上である。かなり大きなカモメに恐れをなした女性が立ちすくんでいたが、迂回路があるわけでなし、嫌でもそこを通るしかない。
 カモメ様は人間なんぞの思惑はとんと歯牙にもかけぬ様子で(歯牙、ないし)、すぐ脇を人や自転車が通り過ぎてもびくともしない。
 私が真横まで寄って写真を撮っている時も、「良きに計らえ」と言わんばかりに首を動かすだけだった。

04-11-29_10-17_00.jpg 通行人を威嚇するカモメ
04-11-29_10-17_01.jpg カメラに気づいてポーズをとるカモメ
 いつまでもカモメと戯れているわけにもいかないのでその場を去ったが、幸いその場所は職場の窓から丸見えである。フロアに着いて窓から橋の上を見おろすと、どうやら近所の交番に通報した人がいたらしい。なんと警官がこのカモメを説得しているではないか。さすがは民主警察、いくら相手が鳥畜生だからといって、いきなり射殺なんて事はしないらしい。

 こちらも仕事があるので、いつまでも眺めている訳にもいかない。警察が乗り出してきたんならこの件はもう終わりだろうと、自席に戻ってPCを立ち上げたのだった。

 それからしばらくして窓の外を眺めると、カモメもいなければ警官もいなくなっていた。ただそこに、警官が乗ってきたと思われる白い自転車だけがポツンと置き去りにされていた。
 まさかと思うがあの警官、カモメに食われたのではあるまいな……?

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