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2004.12.05

折れやすい杖

 台風の中を職場に向かう途中、橋の上を歩いていたら猛烈な向かい風が吹いてきて、傘を風上に向けたら強風の勢いで骨がグニーっと曲がってしまうという夢を見て目が覚めた。当番業務で休日出勤する日に見る夢としては、実に嫌~んな方向でフィットした夢を見てしまった。

 時計を見ると午前五時半。あまりグズグズしてはいられない。布団から這いだして窓の外を見ると、豪雨。しかも強風で窓がバタバタ言ってる。
 ボチボチ背広に着替えて家を出る。銀杏並木の道を駅に向かうと、落ち葉で一面が真っ黄色である。まるで黄色い雪景色の様だと思いながら、大粒の雨の中を駅へと急ぐ。
 地下鉄の中では、京葉線が全線運転見合わせ、都営新宿線が一部区間で運休などといったアナウンスをしている。今日のもう一人の当番が埼玉県民で良かったと、ホッとする。

 職場は月島駅と豊洲駅のちょうど中間にある。自分は大江戸線を利用しているのでいつも月島から職場にむかうのだが、このコースは途中で二つの橋を渡らなければならない。その橋の上というのが見事なまでの突風ポイントで、今朝見た傘の曲がる夢というのが実は、この秋の台風の時にあった実体験なのである。
 また傘をお陀仏にされてはかなわないので、月島から有楽町線に乗り換えて豊洲へ向かうことにする。こちらからのコースは、突風ポイントがないからだ。途中、昼食と夕食を調達する必要があるが、駅を出たところにあるNTTビルの一階にコンビニがあるので、そこで買えば良いだろう。

 豊洲について地上に出る階段の麓から上を見ると、そこには四角く切り取られた真っ青な空があった。雨、止んでるよ。だったら別に、月島からのコースでも良かったんだよな。
 まあ落ち込んでても仕方がないので、さっさと地上にあがってコンビニを目指す事にする。
 だがそこには、シャッターの降りた、店内真っ暗なコンビニがあるだけだった。日曜日に閉店してるコンビニなんて、ちっとも便利じゃないぞ!
 これで、月島から来た方が良かった理由が二つになってしまった。月島駅前のサンクスは、日曜日も営業しているからだ。160円、無駄にした気がする。

 時計を見ると、当番が始まる時間までかなりタイトな状況になっている。急いで、駅を挟んで職場とは反対側にあるセブンイレブンにむかった。

 無事に食料の調達もすませ早足で職場に向かっている時に、携帯の呼び出しに気づいた。誰かと思えば、今日の当番業務相棒のNT君である。
「おはよーございます、NTです」
「おはよー。どしたの?」
「埼京線、止まっちゃいました~。復旧の見通し、立たないそうです~」

 本日、転ばぬ先の杖、全滅……。

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