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2005.01.20

料理界のガンガル

 相変わらず食の話題で申し訳ない。しかし勤め人暮らしをしている者にとって食事とは、日常の中で数少ない「変化のある事柄」である事と、これまた数少ない「日常生活の中の楽しみ」である事から、どうしても話題がこっち寄りになりがちである。なにとぞご容赦を。

 昼食に、その名前にひかれて「鶏のわさび照り焼き」を選んだのだが、そのフェイクっぷりに脱力してしまった。

 まず「照り焼き」を名乗る以上は、タレを塗っては焼き、焼いては塗り、という段取りをふむべきではないのか。焼いた鶏肉の上に甘辛いタレをかけたものを普通、照り焼きとは呼ばないだろう。

 そしてわさび。
 メニューにその名がある以上、わさびの味と香りがするものだと思いこんでいた。が、実際はそのどちらも皆無である。
 子供の頃に読んだ本で、怪盗ルパンシリーズなのに全然ルパンが登場しないのがあって不満に思ったものだったが、そんな感じ。だがあの本だって、最後はちゃんとルパンが登場したぞ。

 まさかシェフの名前がわさび、とかいう落ちではあるまいな?

 そんな皿にもう一つの謎を投げかけるのが、付け合わせのイモである。
 一見、粉吹き芋のように見えるのだが、味はない。塩味がしない、とかいうレベルではなく、まるっきり味がないのである。
 そして何故か白滝が一本、芋に絡まっていた。
 いったいこれは、何という名前の料理なのだろうか?

 なんと言うか、偽物テイスト満載の料理だった。せめて「照り焼き風」とか言えば、嘘ではなくなるのだが。
 そういった点ではまだガンガルの方が、嘘はついてないだけマシかも知れない。

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