起動せよ、GT4!
仕事始めのこの日、AKO君は新年の挨拶よりも先にこう切り出した。
「なんかね、起動しないらしいですよ。でもって、起動しないスレまで立ってるそうですよ」
判らない人には何のことやらサッパリ判らないが、判る人には「あぁ、アレね」と一発で判る、PS2用ゲーム「グランツーリスモ4」の起動問題の話題だった。
GT4は二日にUX50を買って加算されたポイントを使って、既に入手済みである。ただ昨日はUX50の環境設定に夢中で、そっちまでは手が回らなかった。
そんなわけで今朝の時点では、わが家のPS2でGT4が動くかは不明のままである。
念のために情報収集せねばと、なぜか仕事用のPCにインストールされているかちゅーしゃを立ちあげる。
ゲーム板に行くと確かに、GT4が起動しなかった人たちがまったりと集まっているスレがあった。
読み進めていくと、どうやら型番には依存しない現象である事、だから新しいPS2でも油断は出来ない事、覚悟を決めてPS2を分解しレンズ掃除や微調整をして起動するようになったなど、色々な事が判ってきた。
ちなみにAKO君は分解派だったそうだ。と言うことは、初めのうちはまともに起動しなかったという事か。
今日は息子が実家から帰ってくる予定になっている。息子は大のゲーム好きだから、GT4があれば当然プレイするだろう。なのに起動すらしなかったとしたら、さぞやガッカリするに違いない。
とりあえず息子の失望を回避するため、自宅にいる女房にメールで「GT4は触らせないように」と伝えた。
実を言うとわが家のPS2はもう、すっかり動作が怪しくなっているのである。GT4プロローグをプレイしていても、ディスクの読み込み画面から永久に出てこれなくなるなんてのはザラで、息子がパワプロをやっていたらオープニングで無限ループに入った事もあった。80年代にCGキャラが「ビビビビビビビーフシチュー!」なんて騒ぐ番組があったと思うが、あの「ビビビビビビビ」部分のようにずっと同じ音を繰り返し再生しているのである。
思えばわがやのPS2は、まだ四万円ぐらいしていた頃に買ったものだ。そろそろ寿命なのかも知れない。幸いにしてスーパーソニータイマーは故障してくれたようだが、もう本体が故障してもおかしくない時期なのかも知れない。
AKO君の「ダメだったら分解調整したげますよ」という言葉を支えに家に帰り、まずはレンズクリーニングをやってみることにした。
DVDプレイヤーソフトが入ったメモリをつけて起動し、絵の出るDVDレンズクリーナーを入れる。
念のために二回ほどクリーニングをしてからGT4のディスクと入れ替え、リセットボタンを押した。
すると、あれこれ質問されたりレクチャーを受けたりした後に、あの懐かしいメロディーが聞こえてきた。おぉ、今回はスローテンポだ。しかも、女声ボーカルか?
なにはともあれ、わが家のPS2は無事にGT4を起動することが出来たのだった。
オープニングの後、まずはアーケードモードに入って、軽く小手調べ。
車の選択をメーカーから選ぶのと歴史で選ぶ二通りのメニューになっているらしい。ここはまず車種の少ない歴史メニューを選んだ。
画面に歴史年表のような物が出てきて、70年代のあたりにコスモスポーツが描かれている。「おぉ、マットビハイクル!」こりゃもう決まりと70年代メニューに入ったが、コスモスポーツなんてどこにも見あたらない。どうやらこれは、ゲーム達成率が上がると出てくる「ごほうびカー」の一つであるようだ。
それならばと、選べる車の中から昔すごく好きだったダルマセリカをチョイスする。これ、本当に好きだったんだよな~。
で、コースを見るとなんと、ニュルブルクリンクがあるではないか。「わーい」と、準備運動もせずプールに飛び込む馬鹿ガキ状態で、ダルマセリカでニュルブルクリンクに挑んだのだった。
が……。
長い。てゆーか、永い。
五分走ってもまだ周回カウンターは一周目をしめしている。七分たってもまだ終わらない。十分以上走ってやっと、最初の一周が終わったのだった。
アーケードモードで2周のレースをプレイするのに、20分以上かかるという事か。
こりゃ、当分終わらせる事は無理そうだ。
もっともその前に、GT3とGT4プロローグが待っているのだった。
こりゃ当分、終わらせるどころか始める事すら出来そうにない……。
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